記者発表ではまず長野恭紘別府市長からの「新たな別府の魅力を世界に向け発信する事業として更なる前進を大いに期待している」とのメッセージが読み上げられました。(代読)
そして、山出総合プロデューサーより、活動がはじまり10年となる「混浴温泉世界」は2015年を集大成と位置づけ、これまでの形式での芸術祭としては今回を最終回とすることが伝えられました。10年を経て変化してきた別府の町の現在地をもう一度見直し、新たな気持ちで「混浴温泉世界」のあり方について考えていきたいと述べられました。
芹沢ディレクターからは芸術祭の柱をツアー形式のプログラムにする試みについて。
これまでもアーティストの作品を鍵に別府の町に出会っていくようなプログラムを大切にしてきた「混浴温泉世界」だが、集大成となる今回はツアーをメインとしたいと考えている。別府は身体性が似合う町。絵や彫刻を置いておくというのは似合わない。徹底的にロケハンをして、別府のまちをセットに映画を作っていくように「混浴温泉世界」を作っている。町の日常、隙間に、不思議な世界を開いていく、その扉がまさに「アートゲートクルーズ」である。とのこと。
そう、今回の「混浴温泉世界」で必見の「アートゲートクルーズ」と「ベップ・秘密のナイトダンスツアー」は、町にひそんだ作品に巡り会うまでのアプローチも含めた一つの体験を楽しんでもらうというツアー型プログラムです。
芸術祭のメインがツアーというのは他にはなかなかない新しい試みではないでしょうか?!
→したがって、参加には予約が必須です!しかも「アートゲートクルーズ」は定員15名(!)の超限定のスペシャルな体験なのです。予約をお急ぎくださいね!!!
「アートゲートクルーズ」参加アーティストの蓮沼執太さんからは、別府のまちの不思議さについて話されました。土地、空間の構造からスコアをつくり、作曲をする蓮沼さんは、別府をリサーチする中で、様々な時代の空間がそのまま残っていることに驚いたそう。戦後の路地、70年代の商店、80年代の劇場、00年代の駐車場など。歩いているといろいろな時代に出くわす。この不思議な別府の町を丸ごと作曲したいと意気込みを語りました。
ダンス部門を担当する佐東キュレーターからは、別府では劇場がないということを逆手に取り、これまでに商店街を使った屋外でのダンス公演を多数行ってきた。また、「混浴温泉世界2012」の「混浴ゴールデンナイト」では週替わりで多彩なパフォーマーが別府の町をにぎわせた。今回は「ベップ・秘密のナイトダンスツアー」で、その試みを魅力的な別府の町に放ってみたいと話されました。
また、「永久別府劇場・恐怖の館」では、新進気鋭のパフォーマンスチームが本気で「恐怖」について考えているそう。元ストリップ劇場という、人々の想いが淀み溜まる特殊な場所で、どんな恐怖と不思議が展開されるのか。どきどきしてきます、、、。
「ベップ・秘密のナイトダンスツアー」参加アーティストの吟子さんからは、「混浴温泉世界2012」の「混浴ゴールデンナイト」で2回も別府に来て、本当に自分は別府が似合うと感じた。(なんと2回目は自費で来られてお客さんからの「おひねり」で稼いで帰られました!)
路地裏の扉をがらりと開けたら、脱衣所もなくすぐにお風呂が現れる別府にはいろいろな境界線を溶かしていく力がある。見る人/見られる人、あなた/わたしといった関係性や、肩書き、立場、地位など、別府にいると飛んでいってしまう。そんな別府でダンスを楽しんでほしいと熱く語られました。
他にも、トキハ別府店で開催される「わくわく混浴デパートメント」や鉄輪地区での海外アーティストによる「KAHIMA 2015 BEPPU ARTIST IN RESIDENCE」そして、同時期に開催される「おおいたトイレンナーレ2015」についても話されました。「おおいたトイレンナーレ」からは、八坂実行委員長と事務局のみなさまもいらっしゃいました!
そして、記者発表終了後は、大分県が運営するすてきな大分のレストラン「坐来」へ。
待っていたのは、吟子さんのスペシャルパフォーマンス!!!
記者の皆さんを踊らせて、「坐来」が「クラブザライ」に、、、!
大都会銀座に、別府の風を感じさせてくれました。
その後、主原料が大分県産のものを使った「Oita Made」とコラボレーションした混浴温泉世界スペシャルメニューが振る舞われました。
別府の地獄蒸しや、国東半島ひまわりオイル焼、イノシシジビエ飯など。
現在制作まっただなかの遠藤一郎さんも「未来へ号バス」で12時間かけて駆けつけてくださいました!
いよいよ開催間近となった、混浴温泉世界。
湯の町別府でお待ちしております。
ツアーのご予約を忘れずにお願いします♨♨♨